SBTイニシアチブとは？

SBTイニシアチブとは？

SBTイニシアチブの概要

SBTイニシアチブとは？

SBTイニシアチブの概要

SBTイニシアチブは、「温室効果ガスの排出削減の野心を科学的に裏付ける取り組み」です。これは、気候科学者と企業や他の組織が協力して、パリ協定の目標と整合した野心的な温室効果ガス削減目標を設定することを目指しています。

SBTイニシアチブは、2つの主要な目的を持っています。1つ目は、「世界の企業や機関の温室効果ガス削減目標の設定を支援すること」です。2つ目は、「削減目標の透明性と説明責任を確保すること」です。

SBTイニシアチブは、2015年12月にパリで開催された国連気候変動枠組条約第21回締約国会議（COP21）で発表されました。気候変動に関する政府間パネル（IPCC）の報告書に沿って、世界の気温上昇を産業革命前と比べて2度未満、できれば1.5度に抑えることを目指しています。

SBTイニシアチブは、世界経済フォーラム（WEF）とCDP（旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト）が共同で運営しています。WEFは、「企業や政府、その他の組織の国際的な協力フォーラム」であり、CDPは、「企業や政府の温室効果ガス排出量やその他の環境情報を開示するよう要請する国際的な非営利組織」です。

SBTイニシアチブは、2021年9月までに、世界中の3,000以上の企業やその他の組織が参加しています。これらの組織は、合わせて世界全体の温室効果ガス排出量の25％を占めています。

SBTイニシアチブは、企業やその他の組織が気候変動対策に貢献する重要なイニシアチブです。SBTイニシアチブに参加することで、企業やその他の組織は、「温室効果ガス削減目標の設定と削減活動の透明性と説明責任を確保することが可能」になります。

SBTイニシアチブの設立背景

科学的な知見に基づく、温暖化に貢献する行動を促進するために、SBTイニシアチブは2015年9月に設立されました。CDP、国連グローバル・パクト、世界資源研究所、WWFの4つの組織によって設立されたイニシアチブは、企業や自治体、金融機関など、幅広いステークホルダーに、科学的知見に基づく気候変動対策を促進、サポートするための枠組み、ツール、リソースを開発、提供しています。

イニシアチブが設立された背景には、2015年12月に開催されたパリ協定締結に向けた気候変動に関する国際会議「国連気候変動会議」COP21で、世界196カ国以上が気候変動対策を強化するための「パリ協定」に合意したこと、また、2016年11月に開催の「国連気候変動会議」COP22で、2.7度の温暖化を抑えるために温室効果ガスの排出量削減の必要性が示されたことが挙げられます。

イニシアチブは、世界経済フォーラムの「持続可能な開発目標目標（SDGs）」および「パリ協定」の両方に貢献しており、気候変動対策を強化し、持続可能な開発を促進するという野心的な目標を実現するために、多くのステークホルダーの協力を促しています。

SBTイニシアチブの目標

SBTイニシアチブの目標

SBTイニシアチブの目標は、気候変動対策のパリ協定の目標を達成するために、企業やその他の組織が科学的に裏付けられた温室効果ガス排出削減目標を設定し、実施することです。 パリ協定の目標を達成するために、世界の温室効果ガス排出量を2030年までに半減し、遅くとも2050年までに実質ゼロにすることを目指しています。

SBTイニシアチブは、企業やその他の組織が、温室効果ガス排出削減目標を設定し、実施するためのフレームワークを提供しています。 このフレームワークには、温室効果ガス排出量の算定方法、排出削減目標の設定方法、排出削減目標の進捗状況の報告方法などが含まれます。

SBTイニシアチブは、世界中の企業やその他の組織が参加しており、参加組織は、温室効果ガス排出削減目標を設定し、実施することで、気候変動対策に貢献しています。

SBTイニシアチブのメリット

-SBTイニシアチブのメリット-

SBTイニシアチブに参加することで、企業は多くのメリットを得ることができます。まず、SBT設定を公表することで、企業の透明性と信頼性が高まります。 サプライヤーや顧客、投資家など、ステークホルダーからの信頼を得ることにつながるのです。また、SBT設定を公表することで、企業のイノベーションの促進にもつながります。 削減目標を達成するために、企業は新しい技術やビジネスモデルを導入する必要があり、それが企業の競争力強化につながるのです。さらに、SBT設定を公表することで、企業の持続可能な成長にもつながります。 気候変動対策は、企業が長期的に成長するためには欠かせない要素であり、SBT設定は企業の持続可能な成長を促進するのに役立ちます。

SBTイニシアチブは、すでに多くの企業に参加されており、その数は年々増加しています。これは、SBTイニシアチブが企業に多くのメリットをもたらすことが証明されているからです。SBTイニシアチブに参加することで、企業は、透明性と信頼性の向上、イノベーションの促進、持続可能な成長など、多くのメリットを得ることができます。

SBTイニシアチブへの参加方法

SBTイニシアチブへの参加方法

SBTイニシアチブに参加するためには、まず、SBTイニシアチブのウェブサイトにアクセスして、参加登録を行う必要があります。参加登録を行うには、組織名、所在地、電話番号、メールアドレスなどの基本情報を入力する必要があります。

参加登録が完了すると、SBTイニシアチブのウェブサイト上で、SBTを設定するためのガイダンスやツールが提供されます。これらのガイダンスやツールを利用して、組織の温室効果ガスの排出量を算定し、温室効果ガスの排出量削減目標を設定します。

温室効果ガスの排出量削減目標を設定したら、SBTイニシアチブのウェブサイト上で、削減目標を提出する必要があります。提出された削減目標は、SBTイニシアチブの専門家によって審査されます。削減目標がSBTイニシアチブの基準を満たしている場合、SBTとして認定されます。

SBTとして認定された組織は、SBTイニシアチブのウェブサイト上で、組織名や削減目標、削減目標の進捗状況などが公開されます。また、SBTとして認定された組織には、SBTイニシアチブのロゴを使用することが許可されます。