ABS指針とは?遺伝資源の取得と利益配分のガイドライン

ABS指針とは?遺伝資源の取得と利益配分のガイドライン

環境が気になる

環境に関する用語『ABS指針』について、教えてください。

地球環境の専門家

ABS指針とは、『遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する指針(英語表記“Guidelines on Access to Genetic Resources and the Fair and Equitable Sharing of Benefits Arising from their Utilization”)』の略称です。

環境が気になる

具体的な内容を教えていただけますか?

地球環境の専門家

2010年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)において採択された「遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する名古屋議定書」を締結するための国内措置として2017年5月18日公布された指針です。この指針は、生物多様性条約第15条に基づき、遺伝資源の利用から生じる利益を公正かつ衡平に分配することを目的としています。

ABS指針とは。

出条約10回締約国会議(COP10)において採択された「遺伝資源の取得の機会及び利用生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する名古屋議定書」を締結するための国内措置、2017年5月18日公布の指針である.

ABS指針の目的と概要

ABS指針の目的と概要

ABS指針とは、遺伝資源の取得と利益配分のガイドラインであり、遺伝資源を提供する国と、その遺伝資源を利用する国との間の公正かつ衡平な利益配分を促進するために策定されました。

ABS指針の目的は、遺伝資源の取得と利用における公正かつ衡平な利益配分を促進し、遺伝資源の保全と持続可能な利用を確保することです。

ABS指針の概要は以下の通りです。

* 遺伝資源の提供国は、遺伝資源の取得と利用に関して主権と権利を有する。
* 遺伝資源の利用者は、遺伝資源を提供国に事前に同意を得なければならない。
* 遺伝資源の利用者は、遺伝資源を提供国と公正かつ衡平な利益を配分しなければならない。
* 遺伝資源の利用者は、遺伝資源の保全と持続可能な利用に協力しなければならない。

ABS指針は、遺伝資源の取得と利用における公正かつ衡平な利益配分を促進するための重要な指針であり、遺伝資源の保全と持続可能な利用に貢献しています。

ABS指針の適用範囲

ABS指針の適用範囲

ABS指針とは、遺伝資源の取得と利益配分のガイドラインであり、遺伝資源の利用に伴う権利と利益を明確にするための国際的な枠組みです。

この指針は、1992年の「生物多様性条約」第15条に基づいて、2002年に国連食糧農業機関(FAO)によって採択されました。

ABS指針は、遺伝資源を提供する国と利用する国の間の公平な利益配分を確保することを目的としています。

ABS指針は、遺伝資源の採取、研究、開発、商業利用など、遺伝資源の利用に関するすべての活動を対象としています。

また、ABS指針は、遺伝資源の提供国が、遺伝資源の利用について、事前の同意を与える権利、利用料を受け取る権利、遺伝資源の利用から生じる利益を公平に配分される権利を有することを定めています。

ABS指針は、遺伝資源の利用に関する国際的なルールとして、遺伝資源の提供国と利用国の間の紛争を回避し、遺伝資源の利用による利益を公平に配分することを目指しています。

ABS指針の具体的内容

ABS指針の具体的内容

ABS指針とは、遺伝資源の取得と利益配分のガイドラインである。 遺伝資源とは、植物、動物、微生物などの遺伝子を有する生物のことであり、医薬品、化粧品、食品などの原料として利用されている。遺伝資源の取得と利益配分については、各国で異なる法律や規制があるが、ABS指針は、遺伝資源の取得と利益配分について、国際的な基準を定めている。

ABS指針の具体的内容としては、以下の事項が挙げられる。

* 遺伝資源の取得に当たっては、遺伝資源を提供する国の同意を得なければならない。
* 遺伝資源から利益を得た場合、その利益を遺伝資源を提供する国と公正かつ衡平に配分しなければならない。
* 遺伝資源の取得と利益配分に関する情報は、透明性を持って公開されなければならない。

ABS指針は、遺伝資源の取得と利益配分について、国際的な基準を定めた指針である。これは、遺伝資源の提供国と利用国の間の紛争を防止し、遺伝資源の持続可能な利用を促進することを目的としている。

ABS指針の意義と今後の課題

ABS指針の意義と今後の課題

ABS指針とは、遺伝資源の取得と利益配分のガイドラインのことである。生物多様性条約第15条に基づいて作成されたもので、ABS(アクセスと利益配分)という概念を初めて国際的な合意に反映させた画期的な文書である。

ABS指針の目的は、遺伝資源の取得と利用に伴う利益が、遺伝資源の提供者と利用者との間で公平かつ衡平に配分されることを確保することにある。これによって、遺伝資源の提供者が経済的、社会的、環境的な恩恵を受けることができ、一方で、遺伝資源の利用者が遺伝資源の取得、研究、開発、利用等のコストを負担することを通じて、遺伝資源の価値を認識することができる。

ABS指針は、遺伝資源の取得、利用、研究、開発、利用等を行う場合の手続きや条件を定めたもので、遺伝資源の提供者と利用者双方が遵守すべき義務を規定している。例えば、遺伝資源の取得に際しては、提供者の事前の同意を得ることが必要であり、利益配分の条件は、提供者と利用者との間で合意の上で決定される必要がある。

ABS指針は、遺伝資源の取得と利用に伴う利益の公平かつ衡平な配分を確保するために重要な役割を果たしている。しかし、ABS指針には、今後、いくつかの課題がある。例えば、ABS指針の手続きは複雑であり、これを遵守することが困難な場合がある。また、ABS指針は、遺伝資源の取得と利用に伴う利益の配分について、具体的な基準を定めていないため、提供者と利用者との間で利益配分の条件をめぐる紛争が発生する可能性がある。

ABS指針の課題を克服するためには、ABS指針の手続きを簡素化し、遺伝資源の取得と利用に伴う利益の配分について、具体的な基準を定める必要がある。また、遺伝資源の提供者と利用者との間のコミュニケーションや協力の促進を図ることも重要である。これらの課題を克服することができれば、ABS指針は、遺伝資源の取得と利用に伴う利益の公平かつ衡平な配分を確保し、生物多様性の保全と持続可能な利用に貢献することができるだろう。

ABS指針の留意点

ABS指針の留意点

ABS指針は、遺伝資源の取得と利益配分に関する国際的なガイドラインです。生物多様性条約第15条に基づいて作成され、2002年に採択されました。 遺伝資源の取得や利用に際しては、遺伝資源を提供している国や地域社会の同意を得ることが必要です。また、遺伝資源の使用から得られた利益は、遺伝資源を提供している国や地域社会と公正かつ衡平に分ける必要があります。

ABS指針は、遺伝資源の取得と利益配分に関する一般的な原則を定めています。具体的には、遺伝資源の取得に際しては、事前同意を得る必要があること、遺伝資源の使用から得られた利益は、遺伝資源を提供している国や地域社会と公正かつ衡平に分ける必要があること、遺伝資源の取得と利益配分に関する情報を開示することが必要であることなどです。

ABS指針は、遺伝資源の取得と利益配分に関する国際的な交渉の基礎となっています。また、多くの国や地域で、ABS指針に基づいて国内法や条例が制定されています。ABS指針は、遺伝資源の持続可能な利用と、遺伝資源を提供している国や地域社会の権利を守るために重要な役割を果たしています。

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